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皮膚

赤ちゃんのスキンケア

赤ちゃんのスキンケア大人に比べて皮脂が少なくやわらかい赤ちゃんの肌はデリケートです。赤ちゃんの肌をすこやかに保つために、適切なスキンケアを行いましょう。
スキンケアの原則は、「しっかり洗って、しっかり保湿する」ことです。

家庭で気をつけること

入浴のポイント

1日1回、よく泡立てた石けんやシャンプーでよごれを取ります。お湯だけではよごれは取れません。

  • 泡を手に取り、肌を包むように洗います(ガーゼなどは刺激になるので使いません)。
  • 石けんやシャンプーは十分にすすいで洗い流します。
  • お風呂の温度は、ぬるめの38℃前後にします。

日中のケア

カサカサしやすいところには、1日何度か保湿剤を塗ってください。よごれや汗、食べこぼしなどは、
濡れたガーゼなどで早めにふき取って、そのあと、保湿剤を塗りましょう。

赤みやにきび、かさぶたができたとき

お母さんから移行したホルモンの影響で一時的に皮脂が多くなっているためであり、しっかり洗って保湿するだけで自然に治ります。生後2か月を過ぎても治らないときは受診してください。

おむつかぶれ

おむつかぶれおむつでむれたり、おしっこやうんちの成分が刺激となり、かぶれることがあります。長時間おむつが汚れたままにならないように、こまめに確認しましょう。
おむつかぶれは、何よりも予防が一番で、そのためには清潔と保湿が大事です。紙おむつでも布おむつでも違いはありませんので、こまめに替えてあげましょう。
カビの一種であるカンジダが繁殖した場合(カンジダ皮膚炎)は専用の塗り薬が必要なので、なかなか治らない場合は、一度受診してください。

家庭で気をつけること

洗う

おしっこやうんちをきれいに落とすことが大事です。ぬるま湯だけで十分落ちるので、石けんを使わなくてもかまいません。

ふく

おしりふきを嫌がるときは、脱脂綿でふき取ります。
きれいにふくことは大事ですが、赤くなった肌は、こするとますます赤くなるので、強くこすらないようにしましょう。

乾かす

やわらかいタオルを押しあてるように水分をふいて乾かします。おむつをあてるのは、肌がかわいてからにしましょう。

塗る

肌を保護してくれるワセリンやオイルが効果的です。それでもよくならない場合は、処方された薬をぬりましょう。

湿疹・肌あれ

湿疹・肌あれ新生児(生後1か月まで)は、お母さんからのホルモンの影響で脂っぽい肌が特徴です。この時期には、新生児中毒疹(赤い斑点や小さいにきびのような皮疹)、新生児ざ瘡(にきびのような皮疹)、脂漏性湿疹(赤みやカサカサしたフケのような皮疹)など色々な発疹が出ますが、特に問題のないものです。脂が多いことによる発疹なので、保湿剤を塗るよりは、石鹸で何度も洗い落として上げるのが効果的です。
 生後1か月を過ぎるころから、皮膚の脂が少なくなり、乾燥が目立ち始めます。乳児のお肌は表面の角質層が薄いためバリア機能が弱く、皮膚が乾燥することでトラブルが多いのが特徴です(皮脂欠乏性湿疹など)。
 バリア機能の弱い乳児の肌は、ちょっとした刺激(よごれ、食べこぼし、よだれ、洗剤、服の繊維など)で炎症が起きやすいです。肌に炎症が起こると、赤くなり、ザラザラしてかゆみが強くなります。この状態が「湿疹・肌あれ」です。
空気が乾燥しやすい冬や、汗をかきやすい夏には湿疹・肌荒れが悪くなり、「アレルギー」や「アトピー性皮膚炎」を心配される方もおられますが、多くはしっかりした保湿をするだけで自然におさまります。保湿剤を適切に使用しても湿疹がひどくて慢性化する場合はアトピー性皮膚炎を考える必要があります。

治療

  • 乾燥した部位に保湿剤を塗布します。
  • 炎症の強い部位には抗炎症薬(ステロイドなど)を塗布します。

家庭で気をつけること

こまめな保湿で「乾燥肌」を防ぎ、「湿疹・肌荒れ」を予防する

お風呂あがりや朝の着替え時を中心に、最低1日2回は、皮膚のカサカサした部分に保湿剤を塗布します。たっぷり使うのが大切です。しっかりした保湿ケアを行うことで、将来の食物アレルギーが減少することも分かっています。

「湿疹・肌荒れ」ができれば抗炎症薬(ステロイドなど)を使用する

「湿疹・肌荒れ」の本体はお肌の炎症であり、保湿剤には炎症を抑える作用はないため、抗炎症薬(ステロイドなど)を使用します。ステロイドと聞くと、強い薬で副作用が心配と思われがちですが、適切に使用すれば副作用が問題になることはまずありません。
しっかり塗って早く治し、治っても自己判断で中止せずに、相談しながらゆっくり減らしていくのがポイントです。

じんましん

じんましんじんましんは子どもによくみられる、かゆみを伴う赤い膨疹(もりあがった発疹)です。形も大きさもいろいろで、急に出てきて、体のあちこちに地図状に広がります。
原因の多くは、かぜなどのウイルス感染や体調不良のときに突然出てくるタイプで、2~3日から1週間前後で次第に落ち着いてきます。血液検査などでアレルギー検査をしても原因に結び付くことはありません。
一方で特定の食べ物を食べると出る場合は食物アレルギーの可能性があります。原因物質を食べた直後から症状が出始め、1~2時間でピークを迎え、その後消退していきます。食事に思い当たることがあれば、血液検査を考えてもよいでしょう。

治療

  • 抗アレルギー薬の飲み薬を使用します。
  • 塗り薬はほとんど効果がありません(発疹が一部に限局している場合は使用することもあります)。

家庭で気をつけること

入浴

温めると悪化することが多いため、症状がひどいときは控えましょう。

運動

激しい運動後には悪化することが多いため、症状がひどいときは控えましょう。

冷やす

冷たいタオルで冷やすと、かゆみが軽くなります。

こんなときはすぐに受診を

  • ゼイゼイと息苦しそうなとき
  • 吐いたり、お腹を痛がったりするとき
  • ぐったりしているとき

とびひ(伝染性膿痂疹)

とびひ(伝染性膿痂疹)すり傷や虫刺され、あせも、湿疹などに細菌が入り込んで、水ぶくれができます。これをかきむしった手で他の場所をかくと、そこにまた水ぶくれが「とびひ」します。原因は細菌の感染で、黄色ブドウ球菌やA群溶連菌などによる伝染性の皮膚疾患です。治療をしてもすぐには改善せずに長引くこともあり、あきらめずに根気よく治療を続けましょう。

治療

  • 症状が軽ければ、抗菌薬の入った軟膏を使用します。
  • 症状が強ければ、抗菌薬の飲み薬も併用します。

家庭で気をつけること

入浴

シャワーで石けんを使って体の汚れを洗い流しましょう。指示があれば、入浴後に塗り薬を塗ってください。

手を清潔にする

爪を短く切り、石けんで洗って手を清潔にしましょう。

ガーゼ

かゆみが強くてかいてしまう場合は、ガーゼなどで保護しましょう。

こんなときはすぐに受診を

  • 熱が出たとき
  • 顔や体が腫れ、目が充血してきたとき
  • 薬を使用しても悪化するとき

幼稚園・保育園・学校

乾燥しているか、ジュクジュクしている部分をガーゼなどで覆うことができれば、登園・登校できます。ただし、プールは乾燥するまで入らないようにしましょう。

水いぼ(伝染性軟属腫)

水いぼ(伝染性軟属腫)光沢のあるつるつるしたイボで、つぶすと白いかたまりが出てきます。この中にウイルスがたくさん含まれていて、これが皮膚につくとうつります。
水いぼ自体は痛みやかゆみはありませんが、乾燥肌や湿疹などかゆみのある部位にできやすいため、かきこわしてしまって広がっていくことがあります。
水イボは治療しなくても1~2年で自然に治ります。プールに入れないなど生活上の問題が出てくる場合は治療を考慮します。
プールは入ってかまいませんが、タオル・ビート板・浮き輪などの共用は避けましょう。

治療

  1. 漢方薬(ヨクイニン)を飲む
  2. ピンセットでつまみとる(当院では実施しておりません)
  3. 液体窒素で焼く(当院では実施しておりません)
  4. 銀イオン配合水イボ治療クリームを塗る(当院では実施しておりません)
  5. 自然によくなるのを待つ

家庭で気をつけること

入浴

いつもどおり入ってかまいません。家族でタオルを共用するのは避けましょう。

爪切り

かきこわさないように、こまめに切っておきましょう。

スキンケア

こまめに保湿するなどして、肌をよい状態に保ちましょう。

こんなときはすぐに受診を

  • ひっかいて化膿したとき
  • 水いぼの周りに発疹ができてかゆいとき

幼稚園・保育園・学校

登園・登校の制限はありません。ただし、服でおおわれていない部分で、かきこわしている部分は、ガーゼなどでおおってください。

赤ちゃんのあざ

赤いあざ

赤いあざ盛り上がりのない赤あざで、おでこや上まぶたにあるものは「サーモンパッチ」、うなじから後頭部にあるものは「ウンナ母斑」と呼ばれます。サーモンパッチは1~2歳で目立たなくなります。ウンナ母斑は目立たなくなることもあれば、大人になっても残る場合もありますが、見た目だけの問題で治療は不要です。
盛り上がりのあるタイプは「イチゴ状血管腫」とよばれます。生後1~2週間してから目立ってくることが多いです。月齢とともにだんだん大きくなりますが、1歳を過ぎるころから徐々に小さくなり、数年かけて自然と消えることがほとんどです。
消えていく過程で、皮膚が寄って、あとが残ることがあります。そのため、あざの場所や大きさによっては、治療(飲み薬やレーザー)をすることがあります。主治医に相談してください。

茶色いあざ

まわりの皮膚よりメラニン色素が多いところが茶色く見えるあざで、「扁平母斑」と呼ばれます。表面は盛り上がっておらず、大きさはさまざまです。
自然と消えることはありませんが、見た目だけの問題で治療は不要です。ただし、茶色いあざが6個以上ある場合には、神経線維腫症という病気の可能性があるため、主治医に相談してください。

青いあざ

おしりから背中にかけて、多くのあかちゃんにみられます。これは、「蒙古斑」といって、生後すぐから目立ち始めますが、小学校に上がるまでには消えることが多いです。
ただし、うでや足、お腹などにできる「異所性蒙古斑」は、時間がたっても完全には消えないことがあります。